唐辛子の栄養成分と効能

鷹の爪

強い殺菌作用が重宝される南米原産の野菜

ナス科トウガラシ属。原産地は南米アマゾン流域です。日本では鷹の爪が一般的ですが、もっと辛いものや、香りがフルーティなものまで種類は豊富です。

鷹の爪にみかんの皮、ゴマ、芥子の実、麻、山椒、菜種を乾燥させて加えたのが「七味唐辛子」です。世界で和食が注目される中、「七味唐辛子」も世界に広がりつつあります。

江戸時代に朝鮮半島に伝えられてキムチの基礎に

朝鮮半島には、豊臣秀吉公が朝鮮出兵時に薬草(凍傷予防薬など)として伝えています。食用としては1811年、薩摩藩が第12回朝鮮通信使に手土産として持たせた種が始まりです。そのため「倭辛子」と呼ばれています。以来、漬物の回虫対策として用いられるようになりました。その後、大正時代に日本から白菜が伝えられて、現在の白菜キムチが完成しました。朝鮮半島では唐辛子も重要な栄養源のため、あまり辛くない品種が使われています。

唐辛子に含まれるカプサイシン(アルカロイド)は、胃液の分泌を促して食欲を増進させます。また血行を良くして体を温める効果があります。

日本では糠漬けなど他の食味に馴染ませて食べるため、特に辛い唐辛子が好まれます。辛味成分の摂り過ぎは胃腸の粘膜を傷つける可能性があります。また大量に摂取すると呼吸中枢や神経中枢を麻痺させることもあります。

カプサイシンがエネルギーの代謝を促進する

唐辛子に含まれるカプサイシンが脳の中枢神経を刺激し、アドレナリンの分泌を促進します。アドレナリンは外敵に備えて緊張したときに筋肉に血液を集め、体内の脂肪の分解(脂肪代謝作用)を促進する成分です。このため高いダイエット効果が期待できます。

ラットの実験では唐辛子の辛味成分を与えたグループは、腎臓周辺の脂肪が減り、血液の脂質濃度も低下(体重には大きな変化なし)していたという報告があります。

生姜やわさびにも共通することですが、辛味成分には抗酸化作用があります。活性酸素を除去し、アンチエイジングや生活習慣病に効果的です。

唐辛子ダイエットとは

カプサイシンの脂肪分解効果を利用したダイエット法です。唐辛子を食べるとアドレナリンの分泌が促され、脂肪の分解が始まります。分解された脂肪は、血液に混じって再び脂肪として蓄積されますが、その前に有酸素運動で燃やしてしまおうと言うものです。

通常の有酸素運動では、脂肪の燃焼が始まるまで早い人でも15分ほどかかります。しかしカプサイシンの脂肪分解効果を利用すれば、脂肪燃焼までの時間を短縮することができます。

唐辛子のデトックス効果

カプサイシンで体温が上がり、発汗が促されることで老廃物が体外に排出されます。

強い防腐作用

アマゾン流域の熱い地方では、食料の殺菌に利用されてきました。日本でも糠漬けの発酵をセーブするために用いられます。殺虫能力が強く、唐辛子を酢やアルコールで漬けたものを水で薄めて農薬の代わりに散布する農家もいます。また乾燥させた唐辛子をお米に入れておくとコクゾウムシ対策になります。