山椒の栄養成分と効能

山椒

縄文時代から食用に

ミカン科サンショウ属の落葉低木。雌雄異株で、実を付けるのは雌株のみです。春の若芽は「木の芽」としてお吸い物や山椒味噌に、未熟果は「青サンショウ」、成熟した実は「実サンショウ」と呼ばれつくだ煮などに利用されます。また花山椒は雄株の総称です。実を付けない雄の花は高級料理に利用されます。山椒の葉は奇数羽状複葉(きすううじょうふくよう)で、葉軸の左右に小葉が11枚から19枚(品種により違う)です。

日本人と山椒の付き合いは古く、発掘調査から、サンショウとイヌザンショウが縄文遺跡から見つかっています。(渡辺誠著『縄文時代の植物食』雄山閣より)

山野に自生しているものと、栽培品種があります。鳥が落としていった糞から自然発芽したものを庭先で育てている農家も多く、小規模に出荷されることもあります。栽培品種では朝倉サンショウ、山朝倉サンショウ、ブドウサンショウ、タカハラサンショウなどがあります。また山野ではフユサンショウやイヌサンショウ、カラスサンショウなど、食用にならない(香りも味も良くない)種も多くみられます。これらも樹皮などが漢方薬の材料に使われ、胃のむかつきの改善などに使用されます。フユサンショウは栽培品種の台木として利用されます。またイヌサンショウを台木に用いると、通常20年ほどの経済的寿命をいくらか延ばすことができます。樹の寿命は30年ほどです。

辛み成分のサンショオールと、香り成分リモネンなど

舌にピリピリくる刺激成分がサンショオールです。駆虫、抗菌作用に優れ、冷え性を改善してくれます。

香り成分は柑橘系に共通するリモネンの他、心を落ち着かせるフェランドレン、バラの芳香のシトロネラールなどです。

量を食べる食材ではないのでビタミンやミネラルに大きな期待はできませんが、味覚を刺激するため塩分を控えた味付けにも満足度が高くなります。

意外に高価な木の芽、入手さえ困難な花ザンショウ

実ザンショウや、実ザンショウの加工品は多く出回っていますが、木の芽はわりと高価で、二の足を踏んでしまいます。木の芽は年中出回っています。これは加温ハウスで促成栽培や抑制栽培することで採集時期を調整しているからです。春先に出回る木の芽は旬のものではありません。木の芽の旬はタケノコと同じ4〜5月です。その頃には安くなります。

つくだ煮にすると美味しい花ザンショウは売ってさえいません。そんなときは苗と土を買ってしまったほうが安くつきそうです。大きくなる木ではないので、10号鉢で育ちます。山椒は木の芽、花、未熟な果実、成熟した果実と、春から秋まで楽しめます。

山椒

収穫した青サンショウ。ヘタを取り除くのが大変です。下はやや手抜き仕事です。

山椒