柿の栄養成分と効能

古来日本の伝統果実

柿

秋が旬のカキノキ科カキノキ属のフルーツです。日本、中国が原産で、現在は世界各地で栽培されています。渋柿と甘柿があり、甘柿は、鎌倉時代に渋柿が突然変異したものと考えられています。

田舎へ行くと多くの農家の裏庭に柿の木が植えられていて、秋が深まると軒下に吊るされる柿が日本の風景の一部になっています。

完熟した柿は美味ですし、リンゴのようにサクサクと食べられる甘柿も美味です。干し柿もまた甘みが強くとても美味です。

保存食として重宝された干し柿

縄で吊るして干す吊るし柿や、竹串に挿して干す串柿など、柿は干すことで長期保存が可能になります。冷凍技術のない時代には冬の炭水化物として重宝されました。

干し柿にすることでビタミンCがなくなり、βカロテンが増えます。βカロテンは体内でビタミンAに変わります。ビタミンAには強い抗酸化作用があり、ガンや生活習慣病など、さまざまな病気を予防します。また眼の網膜色素の成分になるほか、皮膚・粘膜を健康に保つ作用があります。

柿は豊富なタンニンを含んでいます。タンニンは鉄分の吸収を阻害する作用があります。逆にビタミンCは鉄分の吸収を助けます。干し柿にはビタミンCがなく、タンニンだけがあるので、単独で食べ過ぎると鉄分の吸収を阻害されてしまう可能性があります。一日2〜3個までにしたほうが無難そうです。

アルコール分解作用で二日酔いを解消

アルコールは肝臓でアセトアルデヒドに分解されます。二日酔いとはこのアセトアルデヒドが十分に排泄されず、体内に残っている状態のことです。もともと日本人はアセトアルデヒド脱水素酵素の働きが弱い人が多いと言われています。

柿の果糖が肝臓の代謝機能を高め、同じく含有されるカタラーゼ(酵素)がアセトアルデヒドの分解を促進させます。

また柿の皮に多く含まれるカキタンニンは、アセトアルデヒドと結合して排泄されやすくします。このため二日酔いの朝に、生柿を皮ごと食べると気分がよくなります。干し柿でも効果はありますが、皮を剥いてから干されているので、含有されるタンニンがやや少なくなります。生の柿なら、アルコールの分解で失われたビタミンCを補給できるので、肝機能の回復の助けになります。

また、飲む前に柿を食べておけば悪酔いの予防になります。年末年始の宴会対策に干し柿をたっぷり作っておくのもいいでしょう。

緑茶に勝るビタミンC。強い抗酸化力をもたらす「柿の葉茶」

柿の葉には茶葉の20倍ものビタミンCが含有されています。ビタミンCには美肌・美白効果の他、活性酸素を除去し、ガンや生活習慣病を予防・改善します。茶葉同様、含有されるのは「プロビタミンC」と呼ばれるビタミンCになる一歩手前の成分です。プロビタミンCは体内に入ってからビタミンCに変換されるため、熱で壊れないという特性があります。

また柿の葉には「カキタンニン」というポリフェノールを含んでいます。カキタンニンにも強い抗酸化作用、抗癌作用、抗ウイルス作用があります。また血中コレステロールを下げる効果もあり、動脈硬化や高血圧を予防します。

柿の葉茶の作り方

@6〜10月の鮮やかな緑の葉を採集する。
A主脈(葉の真ん中の筋)を切り取り、3ミリ程度に刻む。
B蒸し器で1分30秒ほど蒸して、うちわで葉の水分を飛ばします。
Cザルに広げて陰干しします。
D適量を保温水筒に入れ、熱湯を注いで15分ほど待ちます。