イチジクの栄養成分と効能

無花果

古くから薬効の高さが知られるフルーツ

クワ科イチジク属のフルーツで、アラビア半島が原産です。その歴史は古く、古代エジプトの壁画にもイチジクが描かれています。アダムとイブが股間を隠していた葉っぱはイチジクの葉です。日本へは江戸時代に中国から長崎に渡来し、不老長寿の薬として重宝されました。

一日ひとつ熟すことからイチジクと呼ばれるようになったそうです。日持ちしないフルーツですが、木があれば保存の必要がなく、夏から秋まで毎日食べられるというわけです。干しイチジクも市販されています。こちらは長期保存が可能です。

豊富なカリウムが高血圧を予防

多くのフルーツにはカリウムが含まれています。カリウムにはナトリウムを排出して血圧を正常に保つ働きがあります。イチジクもカリウムを豊富に含んでいるので、高血圧の予防に役立ちます。

食物繊維が腸内フローラの状態を改善

イチジクに豊富に含まれているペクチン(水溶性食物繊維)は、腸内の善玉菌の餌になって腸内フローラの状態を改善します。腸内フローラの状態がいいとインスリンが出やすくなり、糖尿病などが改善します。

ペクチンはヌルヌルした粘性と保水性が特徴で、脂肪の吸収を抑える作用があります。コレステロール値、とくに悪玉のLDLを下げて動脈硬化や心筋梗塞、糖尿病などを予防、改善に役立ちます。

また糖分の吸収速度が緩やかになり、食後の血糖値の急上昇を防ぎます。このためダイエット効果や糖尿病の予防、改善に役立ちます。

ベンズアルデヒドに抗癌作用?

イチジクの生産地ではガン患者が少ないという報告があります。これがイチジクの成分である「ベンズアルデヒド」の効能かどうかははっきりしていません。

岡崎公彦著『がんの特効薬は発見済みだ!』(株式会社たま出版)で、「ベンズアルデヒド療法」が解説されています。一方で米国国立がん研究所は「ベンズアルデヒドに抗ガン作用はない」と結論づけて研究を打ち切っています。

ただ、イチジクは水溶性食物繊維、不溶性食物繊維を豊富に含んでいて、腸内の悪玉菌を減らす作用があります。これにより免疫力が強化されてガンの予防、改善に役立つことは確かなようです。

フィシンが消化を促進

イチジクの白い乳液状のものは、タンパク質分解酵素のフィシンです。イチジク特有の成分です。

胃腸の調子が悪い時などにイチジクを食べると、フィシンの働きにより消化を促進してくれます。また二日酔いにも効果があります。