カモミールの栄養成分と効能

カモミール カモミール

写真は5月8日撮影のジャーマン・カモミールです。

イタリア料理には欠かせない定番ハーブ

カモミールはギリシャ語で「大地のリンゴ」という意味です。メソポタミア南部では四千年以上前から薬草として利用されていました。日本には江戸時代にオランダから渡来しました。日本の風土でも育てやすく、庭などに植えられる他、野生化もしています。欧州では伝統生薬製剤の欧州指令により医薬品に指定されています。日本でも日本薬局方(厚生労働省)は「カミツレ花」の名で1962年まで医薬品として扱っていましたが、現在は食品として扱われています。

ハーブとしてのカモミールは二種類

ハーブとして利用されるカモミールには、ジャーマン・カモミールと、ローマン・カモミールの二種類があります。

ジャーマン・カモミールはキク科シカギク属の耐寒性一年草。ハーブティーにはこちらが使われます。ローマン・カモミールはキク科カマエメルム属の多年草です。ハーブティーにすると少し苦味があるためあまり使われませんが、精油にすると香りが高く、アロマテラピーなどに用いられます。ジャーマン・カモミールは花だけに香りがありますが、ローマンカモミールは葉や茎にも香りがあります。

青リンゴの香りがするハーブティー

カモミールティーに使われるのはジャーマン・カモミールの乾燥させた花です。青リンゴに似た爽やかな香りで、とくに人気のあるハーブティーです。カモミール単独ならティーポットに大さじ3ぐらい、他のハーブや紅茶とブレンドする場合は適量を入れ、熱湯を注いで2〜3分です。好みによりハチミツや牛乳を加えても美味しくいただけます。

鎮静効果

カモミールに含有されるアピゲニン(フラボノイド系のポリフェノール)がフルーティーな香りの正体です。このアピゲニン自律神経のバランスを整えてくれます。またドーパミン(幸せ物質)の分泌を促進します。これらにより安眠効果やリラックス効果が期待できます。

抗糖化作用

カモミールティーには糖化を予防、改善する抗糖化作用があります。糖化とは、過剰に摂取した糖が体内のタンパク質と結合することでタンパク質が変性し、AGEs(糖化最終生成物)という老化物質を生成する反応のことです。AGEsは分解されにくいため体内に蓄積され、肌や髪など全身の老化を進めます。つまり糖化によって透明感のない、黄色くくすんだ肌になってしまいます。また糖化は高血圧や高血糖など、生活習慣病の温床にもなります。

カモミールティーにはこの糖化を予防、改善する効果があります。ジャーマン、ローマンのどちらにも効果はありますが、ローマン種のほうがより強い抗糖化作用があると言われています。でも美味しいのはジャーマン種のほうです。

アレルギー症状の緩和

カモミールに含有されるビサボロール(セスキテルペノイド)やカマズレン(芳香族化合物=ジャーマン種のみに含有)、ルテオリンやアピゲニンなどのフラボノイドにはアレルギー症状を抑える効果があります。これらの物質が相乗してアトピーや花粉症の症状を改善します。

コンパニオンプランツとして

カモミールは「植物のお医者さん」とも呼ばれています。人間にだけではなく、植物にも薬になります。弱った植物の横に植えると元気を取り戻すと言われます。土壌のカリウムやカルシウム、硫黄を増やすためです。カモミールティーなどで使用した花を畑にすき込むなどでも、土壌が改良されて植物は元気になります。ただしカモミールはアブラムシを呼び寄せてしまいます。アブラムシは窒素分を好むため、化学肥料を多用した畑ではとくに集まりやすくなります。肥料のやりすぎには注意が必要です。