バジルの栄養成分と効能

バジル

イタリア料理には欠かせない定番ハーブ

シソ科メボウキ属の一年草で、和名はメボウキです。温暖な地域やビニルハウスでは多年草ですが、日本の露地では越冬できないため一年草として扱われます。一般に出回っているのはスウィートバジルと呼ばれる品種です。和名はメボウキ(目箒)は江戸時代、種子を水に漬けると大きく膨張し、周囲がゼリー状の物質で覆われ、これが目に入った埃を取るのに有効なためついた名前と言われています。プランタでも簡単に育ちます。ドライバジルにすると一年中香りを楽しめます。フレッシュバジルは花瓶に立てておいて、必要なとき、必要なだけ使うようにすると食卓が豊かになります。一週間ほどで発根し、液肥などで大きく育てることも可能です。

食用にされるのは葉で、一般的には包丁を使わず、指でちぎって料理の最後に加えます。スパゲティやサラダにふりかけると豊かな香りが広がります。トマトやニンニクとの相性が抜群で、イタリア料理には欠かせない香辛料でもあります。

豊富なβカロテンやカルシウム

量を食べるものではありませんが、香辛料として少量を毎食のように使うなら栄養価も見逃せません。

バジルは豊富なβカロテンを含有しています。βカロテンは色鮮やかな野菜などに含有されるカロテノイドで、体内では必要に応じてビタミンAに変換されます。ビタミンAは目のビタミンとも呼ばれ、夜盲症の予防、改善に役立ちます。また黄斑変性症や白内障を予防、または進行を遅らせます。

美肌効果もあり、活性酸素により細胞が傷つけられて代謝が妨げられることによるシミ、シワ、たるみなどを予防します。赤外線によるメラニン色素が原因のシミ、ソバカスを抑えます。

βカロテンには強い抗酸化力があるため、LDLコレステロールを抑制し、動脈硬化を予防するほか、粘膜を健康に保つ作用があり、口内炎や歯周病の予防に役立ちます。また乾燥肌も予防します。さらに活性酸素を除去し、ガンを予防、抑制する作用もあります。

βカロテンは熱に強く、脂溶性の栄養素で、油を使った加熱料理で体内に吸収されやすくなります。

バジルは豊富なカルシウムも含有しています。カルシウムは人体にもっとも多いミネラルで、全体重の1.5〜2%を占めています。そのうち99%が骨や歯の成分になっています。カルシウムは体の生理機能を調節して、心を安定させる働きがあります。イライラしやすい人はカルシウムが足りなりないのが原因かもしれません。カルシウムは現代日本人に不足しがちな栄養素で、とくに20〜30代に不足しています。カルシウムの必要量摂取は高血圧や動脈硬化を予防します。

カルシウムは炭水化物と一緒に摂ると吸収率が上がります。乳製品や海藻類、魚などに多く含まれる栄養素ですが、緑黄色は際にも豊富に含有されています。バジルを香辛料として日常的に用いることで、βカロテンやカルシウムを補えそうです。

香り成分はテルペンとフェノール

テルペンとフェノールといった香り成分には、活性酸素を除去し、体内に潜む発癌遺伝子を抑制する力があると報告(日本薬剤師会雑誌 第53巻「ハーブ類の効用と抗ガン作用」2003年)されています。これらは強い抗酸化力をもつβカロテンとの相乗も期待されます。

虫除けにも

バジルを花瓶に立てておくと、その香り(シネオール)で蚊を追い払ってくれます。アブラムシやヨトウムシ、フキノメイガなどは逆に呼び寄せてしまいますが、室内でもっとも鬱陶しい蚊を遠ざけるのには有効です。